たしかに、その人にしかできない事ってある。
おなじことをやったとしても、、
ある人にとって、その人以外じゃダメだってこと。
何をやるかじゃなくて、、誰がやるか。
雄介が本当にキツイ時、奈緒子はそっと何も言わずに並走している。
一度目はあのフェリーを見に行くシーン。
そして二度目はこの西浦に"雄介のとこへいってくれ"と言われて。
走ることをはじめて"怖い"と感じた雄介が、アンカーで走る、最高に辛い時に
"とうちゃん、走って何になるんだよ。。"とつぶやくあの場面で奈緒子は現れ並走する。
いざというときに並走してくれる誰かがいるというのは本当に心強い。
ずっとじゃなくていい、
ここぞって言うときに、サッと自分の少しだけ左斜め後ろに現れ、"行ってくる"ともう一度勇気がわくまでの間一緒に並走してくれる。
そんな誰かがいてくれたら。
私は、キミと並走できなかったけど、、馬並みに走り続けるキミの後ろを今、懸命に疾走している。
キミと並走できる日が来るまで疾走し続けていたい。
西浦が見る事にできる最後の大会。
自身が運転する車で奈緒子と共に選手を追うが、
途中、運転ができないほど体調が悪くなる。
篠宮、ユースケのとこ行ったってくれ
監督は?
おれは、ちょっと腹がいたいんだ、、
もうここで休みたい。
オマエは、雄介のトコに行って
何が出来るか、オレもわからんけど
アイツの親父が死んでから
アイツと一番長い距離走ってきたんは
オマエや、、
どんなカタチであれ、オマエにしかできん事がある
頼む、、
監督のもとを去り、雄介のところへ向かう奈緒子。
この時の奈緒子の額が膝につきそうなほどの深いお辞儀がとても感慨深い。。